大幅カスタマイズやプラグインの導入、Wordpressのメジャーアップデートなど影響が大きい変更をいきなり本番環境で作業をすることにはリスクが伴います。そんな時にあると安心なのがテスト環境です。今回は、Wordpressのテスト環境が必要な理由とその作り方をご紹介します。
目次
WordPressのテスト環境が必要な理由
WordPressのテスト環境は下記のような理由により必要になることがほとんどです。
- WordPressのアップデート
- デザインの大幅変更
- プラグインやテーマの導入・更新
- PHPやMySQLのバージョン変更
それぞれ具体的にご説明します。
1.Wordpressのアップデート
WordPressはセキュリティの改善や新機能の追加などにより、頻繁にプログラムのアップデートが行われます。プログラムのアップデートには以下の2種類があります。
- マイナーアップデート
- メジャーアップデート
マイナーアップデートは、変更箇所が少ないので、更新による不具合が発生する確率は高くありませんが、メジャーアップデートは大規模な更新のため、慎重に進める必要があります。正しい手順を踏んだとしても、Wordpress自体の不具合や、プラグインやテーマとの衝突、PHPやMySQLバージョン不一致による致命的なエラーなどにより、本番環境に不具合がもたらされてしまうと、信頼低下や流入減につながってしまいます。このような問題を防ぐために、テスト環境で一度アップデートを行い、問題ないことを確認する必要があります。
そもそもアップデートをしないという選択肢もありますが、そこにはまた別のリスクが伴います。詳しくは別の記事でご紹介しておりますのでご参考にしてください。
2.デザインの大幅変更
文章の修正や画像の入れ替えなど、軽微な修正であれば本番環境にて作業しても問題ないと思いますが、デザインの変更や機能の追加など、サイト全体に影響がある変更をする場合、本番環境だけだと非常にリスクが高くなります。
テスト環境があれば、同じ環境で作業手順や動作の確認をすることができるので安心です。また、公開前に第三者にサイトの内容を確認してもらうこともできるので、余裕をもってサイトの運用をすることが可能になります。
3.プラグインやテーマの導入・更新
プラグインやテーマに関しても日々アップデートが行われています。プラグインに関しては、どんどん便利で使い勝手の良いものが開発されています。Wordpressの更新同様、正しい手順を踏んだとしても、Wordpress自体との衝突や、PHPやMySQLバージョン不一致による致命的なエラーなどにより、本番環境に不具合がもたらされるケースがあります。このような状況に陥らないために、テスト環境で一度アップデートを行い、問題ないことを確認する必要があります。
4.PHPやMySQLのバージョン変更
PHPやMySQLに関してもバージョンアップが行われています。新しいバージョンによるメリットを享受するためには、当然更新作業が必要になります。しかし、安易にバージョンを変更してしまうと、サイトが表示されなかったり、管理画面にログインできなくなるなど、思わぬトラブルが引き起こされてしまう場合があります。
そんな時でもテスト環境さえあれば、事前に確認をすることができるので、安心して更新作業を進めることができます。
WordPressテスト環境の作り方
今回は、私がおすすめするレンタルサーバーConoHa WINGを例に、テスト環境を作る手順をご紹介します。ConoHa WINGにはサイトをコピーする機能が標準で備わっておりますので、たった3ステップでテスト環境を構築することができます。
また、テスト環境の作り方にも色々ありますが、サブドメインでのテスト環境構築がおすすめです。サブドメインでテスト環境を構築することで、本番環境と全く同じ環境下にすることができます。それでは、実際に手順をご紹介させて頂きます。
- サブドメインの取得
- WordPressのインストール&サイトコピー
- アクセス制限の設定
ConoHa WINGにログインし、以下の手順に沿ってサブドメインを取得します。
- WINGをクリック
- サーバー管理をクリック
- ドメインをクリック
- +ドメインをクリック
- サブドメインを追加をクリック
- 任意のドメイン名を入力(test)など
- テスト環境を構築したいドメインを選択する
- 利用するを選択する
- 保存をクリック
「成功しました」というメッセージの数分後に「稼働中になりました」と表示されればサブドメインの取得完了です。
まずは、先ほど取得したサブドメインに切り替えます。
- WINGをクリック
- サイト管理をクリック
- 切り替えをクリック
- 先ほど取得したサブドメインの切り替えボタンをクリック
次に、追加したサブドメイン用にWordpressをインストールすると同時にサイトのコピーを行います。
- WINGをクリック
- サイト管理をクリック
- サイト設定クリック
- +Wordpressをクリック
- サイトコピーを選択
- テスト環境を作りたいサイトを選択
- 全てを選択
- 任意のパスワードを入力
- 保存をクリック
「成功しました」というメッセージの数分後に「稼働中になりました」と表示されればWordpressのインストールおよびコピーの完了です。
このままだと本番サイトとテストサイトが重複サイトと見なされ、Googleからの評価が下がってしまいますので、最後にサイトにアクセス制限を設定します。 アクセス制限と聞くと難しそうに感じる方もいると思いますが、ConoHa WINGでは非常に簡単に設定することができますのでご安心ください。
- WINGをクリック
- サイト管理をクリック
- サイトセキュリティをクリック
- ディレクトリアクセス制限をクリック
- +ディレクトリをクリック
- 保存をクリック
- >をクリック
- 鉛筆マークをクリック
- +をクリック
- 任意のユーザー名とパスワードを入力
- 保存をクリック
アクセス制限の設定が完了すると、テスト環境へアクセスした際にログイン画面が表示されますので、先ほど設定したユーザー名とパスワードでアクセスしてください。
以上でテスト環境の構築作業は完了です。テスト環境のWordpress管理画面へは本番環境と同じIDとパスワードでログインすることができます
このように、ConoHa WINGのサイトコピー機能を使うことで圧倒的に手順を減らすことができます。
まとめ
今回はWordpressのテスト環境が必要な理由とその手順についてご説明させて頂きました。
WordPressサイトを運用上で、各種プログラムの更新やサイトの改修などは避けて通れません。サイトにアクセスできなくなるなどのトラブルに見舞われると、焦って事態を悪化させてしまいかねません。そのようなリスクを回避するためにも、テスト環境は用意しておいた方が良いでしょう。
今回使用したレンタルサーバーConoHa WINGを利用すれば、非常に簡単な作業でテスト環境を構築することができます。その他にも便利な機能がたくさん備わっているので、サーバー選びに悩んでいる方や、お引っ越しをご検討されている方はConoHa WINGをご検討されても良いと思います。おすすめのレンタルサーバーにつきましては、以下の記事をご参照ください。
弊社では、サイトの運営に手が回らないという方のために、サイトの運用に関する一切の作業をスポットにて承っております。どんな些細なことでも構いませんので、お困りの際はお気軽にご相談ください。
この記事が少しでも皆様の お役に立てれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。